熊本県のキャラクター・くまモンが、6月下旬から7月上旬にかけ、フランス出張へと出かけました。県の「営業部長」として、北西部のブルターニュ地方で熊本のPR活動を展開。豊かな自然と歴史ある街並みを体感したくまモンの出張記をお届けします。
古城を訪ねる(ナント)
くまモンがまず降り立ったのはパリから飛行機で約1時間の都市ナント。川沿いのこの街は、かつて貿易や造船業で栄え、ブルターニュ大公城がある。
城を訪れたくまモンは、城壁から街を一望。広い中庭や、歴史博物館となっている内部を見て回った。城の管理責任者のベルトラン・ギレさんは「くまモンに出会って、とても幸せを感じます。ナントに来てもらえて、本当にうれしい」と歓待。
くまモンは、子どもたちに喜ばれているという城の滑り台に挑戦。城壁の外側に沿うように設置してあり、高低差はビルの3階分ほど。あっという間に地上へと滑り降りると、周囲からは拍手が上がった。得意げにポーズを決めて、城をあとにした。
マルシェを散策(バンヌ)
次に港町のバンヌを訪れたくまモン。その日はちょうど中心地でマルシェ(市場)が開かれており、新鮮な野菜や花が並んでいた。その中でも見どころは魚市場。ブルターニュ地方はフランス国内でも魚介類をよく食べる地域で、新鮮な魚や貝が並ぶ。
魚市場でくまモンが会う約束をしていたのが、地元シェフのオリビエ・サムソンさんだ。2人は市場を散策し、オマールエビや野菜を購入。その足でサムソンさんのレストランへと向かい、一緒に料理をすることに。調理場でくまモンが取り出したのが、九州の調味料「ゆずこしょう」だった。
スプーンで一口、味見をしたサムソンさんは、「口の中が燃え上がるね」とびっくりした様子。オマールエビにかけるソースに混ぜて、コラボ料理が完成した。サムソンさんは「料理にアクセントができて、最高のソースになったよ」。(坂本進)
くまモンはさらに、カキの養殖が盛んなカンカルを訪れて「カイトバギー」に挑戦。海賊の拠点となった城塞都市にも足を伸ばします。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル